クレメンス・J・ゼッツ『インディゴ』を読んだ。
円城塔が帯分を書いているので買った(ミーハー)。語り自体が完全に狂っていて本筋が何なのかすら見失いかけるなかなか特異な読書体験だった。思考が支離滅裂だったり妄想と現実が混在する人物描写がうますぎるので、作者の精神の正常さすら疑えてくる。引用元が示されて史実として書かれている文章が全くの嘘だったりするので、現実が侵食されてくる感覚もあった。